何に驚いたのかといえば、色です。ヘッドもフェースインサートも、マットなブラック。当時としては、相当に斬新でした。2000年に登場して大ヒットしていたWHITE HOTパターが、シルバーのヘッドに白いインサートだったことも、この黒い出で立ちの衝撃度を高めました。一目で、「カッコいい!」となったわけです。
どうやらそう思ったのは、筆者だけではなかったようで、それまではWHITE HOTパターばかりだったゴルフ場のカートに、けっこうな数のDFXパターを見るようにもなっていきました。ツアーで長く使用する選手がいたりなど、プロの間でも、かなりの人気でした。
そんなDFXパターが、20年近くの時間を経て、復活です。今回の新しいDFXパターも、初代のスタイルをほぼ踏襲しています。マットブラックのヘッドに、黒いフェースインサート。その周りに縁取りのように入れられた白いラインが良いアクセントになって、クールさを増幅させている印象です。インサートのヒール側とソールに入れられたロゴデザインも、ほとんど同じとなっています。

しかし、もちろんすべてがまったく同じというわけではありません。もっとも異なる部分は、フェースインサートです。初代モデルのインサートは、ホワイト・ホット インサートよりも硬めのフィーリングを求めるプレーヤーのために、ソリッドな打感となるよう開発されていました。それに対して、新しいDFXインサートは真逆です。素材には、オデッセイ史上もっともソフトなものが採用されています。

こう聞くと、「打感がとてつもなく柔らかいのでは?」と想像してしまうところでしょう。ですが、決してそうではありません。筆者もちょっと試させていただいたのですが、打球音とのトータルで、じつに絶妙な仕上がりとなっています。打感をしっかりと認識するべく、手に伝わるものだけに感覚を集中して打ってみると、たしかにソフト。しかし自然と耳に入ってくる打球音は、ややしっかりとした、心地良い高さ。この2つが重なり合うことで、とても気持ちのいいインパクトを実現してくれるんです。もっと言えば、自分が打とうと思った力加減と、実際に打ったときの打感や打球音の間に、ズレがない感じのインパクトです。ボールの転がりも良かったですし、とてもタッチを合わせやすそうなインサートという印象です。

また、グリップも好感触でした。採用されているDFX Pistolグリップは、適度な太さ、適度な柔らかさで、手にピッタリとフィットしてくれます。グリップと手の間に隙間ができにくい感じで、ストローク中にグリップが手のなかで動いたりすることは、ほとんどないのではないでしょうか。

ラインアップは、ブレードの#1、ブレードで幅が広めのDOUBLE WIDE、オデッセイの伝統的マレットであるROSSIE、ツノ型の#7、長く人気を誇るオデッセイならではの2-BALLと、計5つ。

長さは、すべてのモデルに33、34インチを設定しつつ、DOUBLE WIDEと2-BALLには32インチバージョン(2021年7月発売予定)も用意し、女性ゴルファーにも対応しています。ぜひ、詳細をキャロウェイ オンラインストアやオデッセイWEBサイトでチェックしてみてください。
<DFXパター 製品紹介はコチラ!>
● DFX #1
● DFX DOUBLE WIDE
● DFX ROSSIE
● DFX #7
● DFX 2-BALL