西村プロは初日に6バーディー、ノーボギーの6アンダーで単独首位発進を決めると、2日目も1イーグル、5バーディー、ノーボギーの完璧なゴルフで今大会全体のベストスコアタイ「65」をマーク。通算13アンダーで、2位に5打差の独走状態を築き上げました。西村プロのこれまでの3勝はすべて、逆転してのもの。前週の優勝時には、トップで最終日に向かう経験もしてみたいという趣旨のコメントをしていましたが、1週間後に早くもその展開が実現です。迎えた最終ラウンドでは、西村プロもさすがに硬さがあったのか、5番で今大会初ボギーを喫すると、8番でも2つ目のボギー。一時は、後続に2打差まで詰め寄られる場面もありました。しかし、持ち前の安定感あるプレーは最後まで大きく乱れることなく、堅実に18ホールを消化して、4バーディー、2ボギーの2アンダー。終わってみれば、通算15アンダーで2位に3打差をつけての完全優勝となりました。

西村プロが、今大会で使用したキャロウェイ、オデッセイ製品の14本は、以下のとおりです。*2021年9月26日時点。セッティングは試合状況によって変更となる場合がございます。
● EPIC SPEEDドライバー(10.5°) シャフト:Fujikura SPEEDER NX 50(SR)
● EPIC SPEEDフェアウェイウッド(#3,#5) シャフト:Fujikura SPEEDER NX 50(R)
● GREAT BIG BERTHAフェアウェイウッド(#7,#DIVINE NINE) シャフト:Fujikura SPEEDER 569 EVOLUTIONⅢ(SR)
● GBB EPIC STARユーティリティ(6H) シャフト:Fujikura MCH 60(R)
● X FORGED STARアイアン(I#6-9,PW) シャフト:Fujikura MCI 70(R)
● JAWSウェッジ(50°) シャフト:Fujikura MCI 80(R)
● JAWS FULL TOEウェッジ(58°) シャフト:Fujikura MCI 80(R)
● ODYSSEY WHITE HOT OGパター #7S
● CHROME SOFT Xトリプル・トラックボール

通算3勝目のときとは、使用モデルに大きな変化はありませんでしたが、唯一、EPIC SPEEDドライバーをロフト9.0度のものから10.5度のものにチェンジしていました。ここ最近、持ち球のドローボールが出ず、右に落ちる弾道の頻度が高かったこともあり、10.5度をテスト。これにより、打ち出しが安定して、キャリーや高さも揃い、イメージとフィーリングが合うようになったのだそうです。

前回の優勝時にはお伝えできませんでしたが、西村プロのX FORGED STARアイアンとWHITE HOT OG #7Sパターに対する評価についても、ここでご紹介しておきましょう。
西村プロは、3戦前のゴルフ5レディス プロゴルフトーナメントからX FORGED STARアイアンを実戦投入しましたが、最初にテストした際にはヘッド形状に違和感もなく、打感もソフトという印象で、何よりも自分がイメージするつかまった強いボールが楽に打てるという部分が、スイッチの大きな要因となりました。それまで使用していた2017年モデルのX FORGEDアイアンと比べても、ボールが強く、かつスピンの効いたコントロールショットも打てるのだそうです。

なお、西村プロだけでなく、キャロウェイ・スタッフプレーヤーの柏原明日架プロ、藤田光里プロも、新しいX FORGED STARアイアンへと早々に変更しています。柏原プロは、テストした1球目からフィーリングが良く、これまで使用していたモデルと比較しても、より高く強いボールが出て、ショートアイアンでのコントロールショットにおけるスピン性能も高いところが変更の決め手でした。また、藤田プロはヘッド形状やソフトなフィーリングが気に入り、従来使用していたアイアン以上に高さが出て、距離も少し伸びたことが要因になったとのことです。
一方のパターに関しては、西村プロは以前、O-WORKS #1Wパターをエースとしていましたが、2021年序盤の試合においてボールの出球の遅さを少し感じたことにより、うまくラインに乗せることができなくなっていたとのこと。やや弾き感のあるインサートを試したいとの要望もあり、WHITE HOT OGシリーズのパターをテストすることになりました。ヘッドには、以前使用していたことのある形状の#7を最初にチョイス。ショートパットが安定していて、非常に印象は良いものでした。ただ、右に曲がるラインの際に、もう少しボールがつかまってほしいとの意見も出たため、モデルを#7Sに変更。ヘッドに動きが出てきて、ボールのつかまりが良くなったということで、バッグへと入れるに至ったそうです。

西村プロは今回の優勝で、注目度の高い2000年生まれ世代のなかでも最多の勝利数となり、獲得賞金でもトップとの差を5000万円ほどにまで縮めました。残るシーズンで、さらにどこまでこれらの数字を伸ばしていくのでしょうか。ますます、西村プロのプレーから目が離せなくなってきました。