プロ仕様のゴルフバッグがそのまま発売されるのは昨年が初めてで、今回の「CALLAWAY EXCLUSIVE TOUR CB 24 JM CE」は2度目。非常にレアで貴重な機会と言うことができます。2024年モデルということで、Callawayのロゴに加えて、Ai SMOKEのロゴも入れられたデザインです。キャロウェイのソフトグッズを担当し、ツアー用ゴルフバッグの開発にも深く関わってきている畔取秀徳シニアマネージャーによると、普通のゴルフバッグが1週間ほどで完成するのに対し、「CALLAWAY EXCLUSIVE TOUR CB 24 JM CE」では約1カ月かかるとのこと。前者が作業ごとに分かれて多くの人がつくりあげていく、いわば流れ作業である一方、ツアーバッグは3人ほどのとくに腕の確かな人たちだけで、すべてをつくり上げているためです。
設計において重視されているのは、「耐久性や安定性、使い勝手などで、なかでもプロからよく意見があるのは安定性ですね」と、畔取シニアマネージャーは言います。
「試合では、ティーイングエリアをはじめとして、いろんな場所で立てて置くことが多いですから、その際の安定感が欲しいということになります。コースにはテーブルのような平らなところはあまりなく、さまざまなアンジュレーションがありますからね」
「CALLAWAY EXCLUSIVE TOUR CB 24 JM CE」の高い安定性の大きな源となっているのは、特別に考えられた重心位置です。
「プロはみなさん、重いアイアンを後ろ側(背袋側)に入れますから、普通のバッグだった場合、アイアン側に倒れやすくなります。それを防ぐため、重心位置をハンドルのある前側に移しているんです。具体的には、ハンドル下のポケットを通常より張り出させることで、重心位置を変えています。これは、バッグ全体のデザイン性を損なわない方法でもあります。採用したのは去年からで、それ以来、プロから『倒れる』といったコメントはありませんね」
特別なつくりとなっている部分は、ほかにも数多くあります。なかでも、作業的にもっとも手が込んでいると言えるのが、口枠です。一般のゴルフバッグとはまったく違う方法が採用されており、現在のものとなったのは、こちらも昨年からだそうです。
「シャフトのコスメに傷が入っていると、アドレスしたときにとても気になるというプロもいます。そのため、口枠の素材には毛足がもっとも短いボアを使用しています。一般のバッグでは、より強度の高いメッシュ素材が使われていますが、メッシュだとやはり擦れて傷がつく可能性があるんです。また、仕切りの部分のボアのなかには、EVA素材というスポンジのようなものを入れていて、それがクッションとなってシャフトを保護しています。一般のものはポリエチレンの板で、より硬い素材です」
何より驚かされるのが、この口枠を仕上げていく熟練の技です。
「ボアは、縫い代をできる限り少なくしています。縫い代が多いと、その分がはみ出してシャフトに当たってしまうからです。あまりにギリギリにしても外れたりしますから、縫製のスキルが高い人にやってもらっています。また、ハンドルの裏側には、ハンドルを固定しているビスを隠すために、“被せ”というものをつけているんですが、一般のものは最後に口枠の上側から被せて面ファスナーで止めています。でも、これでは出っ張った部分がシャフトと擦れてしまいます。そこで、このバッグでは、下側から“被せ”を持ってきて上を縫製で止めているんです。これは、方向違いだけの話に聞こえるかもしれませんが、じつはそんな単純なことではありません。上からの場合、最後に“被せ”を持ってくればいいのですが、このバッグでは“被せ”を最初に縫わないとならず、通常とはまったく逆の順番で縫製していくことになるので大変なんです」
キャロウェイのツアーバッグは、長年にわたって妥協することなく、細かく改良を積み重ねてきた結果、現在の完成度を達成していると言えます。今年のモデルでも、より高いクオリティーを求めて変更になった箇所があります。ショルダーストラップとバッグの上部を繋いでいる金具です。
「ストラップ側のナスカンを、根元がクルクルと回転するものに変えました。これもプロ側からのフィードバックがあって導入したものです。一般のものもそうですし、昨年までのツアーバッグでも固定式でしたが、その場合、ストラップやバッグの動きによっては、ナスカンがDカンを擦る形になってメッキがはがれ、錆が浮いてくるということが起こっていました。担いだとき、その錆がキャディのアパレルについたりして困るというわけです。回転するタイプにしたことで、Dカンが擦れにくくなっています。また、回転することで、担ぎやすいという利点もあります」
ほかにも、「一般のモデルでボトム部分に存在する雨などの水抜きをする穴が、朝露の浸入を防ぐ目的で開けられていない」「キャディが左右のどちら側でも担げるように、アンブレラホルダーが両サイドに用意されている」「雨でレインカバーを被せた際、サイドポケットからモノを取り出しやすくするために、ダブルファスナーになっている」「2カ所あるドリンクホルダーには、ペットボトルを2本ずつ入れられる(下画像)」など、プロ仕様ならではの工夫は枚挙にいとまがないそうです。
ここでは全部書ききれないということで、「一般のバッグとの違いのなかでも、誰もなかなか気づかないマニアックな部分を教えてください」と、畔取シニアマネージャーに尋ねてみました。
まず返ってきたのが、背袋の裏に備えられたポケットについてです。
「一般のものは、背袋の内側にポケットがついていることはあまりありません。それだけでなく、つけ方が特殊で、普通であれば背袋に縫ってしまえばポケットになるんですが、プロ仕様では、上側でつながっていて、袋を垂らしたような状態につけられています。“ふらし”とか“たらし”と呼んでいるんですけど、これによって、スポンサーなどの刺繍を入れることができるんです。スポンサーの刺繍と一緒に縫われることでポケットとして使えなくなることを防いでいるんです」
いたるところに使われている撥水ファスナーも、よく見ると非常におもしろいことになっているのに気づきます。
「じつは、撥水ファスナーを裏にして使っています。ファスナーで水が入るところとしては、縫製部分が挙げられますが、ファスナーの目の間もけっこう入る場所と言えます。裏にすると、通常よりも生地が表に出てくるため、より撥水してくれるんです」
政田夢乃プロ、出利葉太一郎プロ、田中瑞希プロ
細部にまで行き届いたこれらの配慮に加え、「CALLAWAY EXCLUSIVE TOUR CB 24 JM CE」では、背袋の上部に刺繍が入れられるオウンネームサービスという特典があるところも大きな大きな魅力です。10文字(2段にすることも可能)まで刺繍でき、英語(ブロック体、筆記体)、日本語(漢字、ひらがな、カタカナ)、数字から選択可能。なお、このサービスの料金は、バッグ自体の価格に含まれています。この刺繍により、ツアー仕様らしさが、さらにアップするはずです。
発売は6月13日で、購入できる方はわずか12名です。キャロウェイ オンラインストアが10名様、キャロウェイ直営店のキャロウェイ/トラヴィスマシュー青山店、キャロウェイ 心斎橋店がそれぞれ1名様ずつで、すべて先着順となっていますので、ご希望の方はお急ぎを!
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キャロウェイ/トラヴィスマシュー青山店
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キャロウェイ 心斎橋店
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TEL:06-6121-2757
営業時間:11:00〜20:00
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