今年の新ドライバー「QUANTUM(クアンタム)」は異素材による三層フェースが話題になったが、「QUANTUM MINIドライバー」にも三層構造フェースを採用。その特徴についてアジアプロダクトマネージャーの石野翔太郎さんに話を聞いた。

―ミニドライバーの三層構造フェースは通常のドライバーと同じ構造ですか?
「基本的には同じです。チタン、ポリメッシュ、カーボンの三層構造になっていて、チタンが74%、ポリメッシュ12%、カーボン14%という割合も同じ。チタン部分を薄くしたことによって反発性能を高めています」
―フェース以外で前作から変えたところは?
「今までのミニドライバーはドライバーが苦手な人でも安心してティショットを打てることをテーマにしていました。でも今回のミニドライバーはやさしさ、精度だけでなく、地面から打ちやすくするための形状にしています。まず、丸みのあったリーディングエッジをシャープにしたことでボールが拾いやすくなった。またソール部分に段差をつけたステップソールを採用したことで、地面との接地面積を小さくしています」

―ミニドライバーとしてはフェアウェイウッド感覚に近くなったのか?
「そう感じる人が多いと思います。調整機能も『QUANTUMフェアウェイウッド』と同じOPTIFIT4を採用して、ロフト角・ライ角の調整幅も広がりました」
―4番ウッドとして登場した「ミニバフィー」の特徴は?
「バフィーというのは4番ウッドの愛称です。『ミニバフィー』の特徴はヘッドサイズが大きくて、少し短いこと。ヘッドサイズとしては『QUANTUMフェアウェイウッド』の中でも最も大きい『『MAX Dの3番ウッド』』と同じで、長さは5番ウッドよりも短い。その上でロフトは3番ウッドと5番ウッドの中間になる17度にしています」

「MINIバフィー」は日本限定モデルとして発売
―なぜ、今回は4番ウッドにしたのか?
「実は今までミニドライバーを発売していてすごく好評だったのですが、購入したお客さんから『ミニドライバーの下に何番を入れていいのかわからない』という声がありました。3番ウッドだとミニドライバーに近いし、5番ウッドだと飛距離の差が大きすぎるということで、4番ウッドを開発しました」

「MINIスピナー」は日本限定モデルとして発売
―7番、9番、11番の「MINIスピナー」を開発した理由は?
「きっかけは西村優菜プロでした。西村プロは日本ツアーで年間4勝したときからずっと、『GBB』(2015年モデル)のショートウッドを使っていて、それが手放せないクラブになっていました。キャロウェイでは西村プロに新しいショートウッドを武器にしてほしいと思い、2年以上前から開発していました」
―どのように開発を進めていたのか?
「まず、キャロウェイ本社にあるAIに西村優菜プロのスイングデータをインプットしました。そこから西村プロに合ったショートウッドのフェースをAIが設計しました」
―普通のショートウッドとは何が違うのか?
「西村プロが求めていたのはスピンが入って、少しホップするような弾道。ゴルファー用語で言えば“めくれる弾道”でした。その弾道にするために一般的なショートウッドよりも500回転〜700回転くらいスピンが入るような設計にしています。操作性を良くするために0.5インチくらい短くしています。3番手ともステップソールにしているので抜けも良いです」

左)西村プロのGBB 右)プロトタイプ
―西村優菜プロの評価は?
「開発段階から米国でテストしてもらっていて、完成品を打ってもらったときはすぐに気に入ってくれました。今年は7番ウッド、9番ウッドをセッティングにいれてくれました」
―『MINIスピナー』の7番、9番、11番ウッドのどんなゴルファーにオススメなのか?
「特に9番ウッド、11番ウッドはクラブそのものを打ったことがないという人も多いでしょう。でも、実はキャロウェイの社員でも『MINIスピナー』の7番、9番、11番をセッティングに入れる人が急増しています。9番、11番になると高弾道という言葉では足りない。ウェッジよりも高く上がって、止まる。170ヤード前後のセカンドがまるでPWのように狙えます。そうなるとゴルフそのものが変わってくる。ユーティリティの4番、5番よりもはるかにやさしい。残り170ヤードくらいからのセカンドショットが楽になります。ゴルフそのもの、セッティングの常識を変えると思っています」

スマートで構えやすい形状は西村優菜プロのフィードバックを反映。
約30年前、キャロウェイはやさしいショートウッドの先駆けとして初代「ヘブンウッド」を発売して大ヒットさせた。2026年の『MINIシリーズ』、特に『MINIスピナー』は令和のヘブンウッドとしてセッティングに革命を起こすだろう。
2026.03.06
