2025.10.31

「Square 2 Square TRI-HOTパター」の最大の特徴は、構えてみればすぐにわかります。シャフトの装着位置がフェース面に非常に近く、一般的なゼロトルクパターのようにシャフトが飛球線方向に傾いていません!これならゼロトルクパターに違和感を覚えていたプレーヤーも、すんなりと使用することができるはずです。

この真っすぐなシャフトを実現した要因は、3の意味を持つTRIという言葉のとおり、3種類の素材をヘッドにうまく使用している点にあります。大きく分ければ、ヘッド後方からアルミニウム、ステンレススチール、そして、インサートを囲むようにタングステンが使用されています。また、後部のアルミニウムのソール側には大きな窪みも入れられ、軽量化を図っています。

つまり、ヘッドの後方が軽く、前方が非常に重い配列となっているため、「Square 2 Square TRI-HOTパター」は限界に近いレベルまで浅重心化を達成。一般的なゼロトルクパターが、シャフトを傾けてハンドファースト化しているのは、フェース面が重心位置=シャフト装着位置から前に出すぎてしまうためですが、「Square 2 Square TRI-HOTパター」の重心位置=シャフト装着位置はフェース面にとても近いため、シャフトを傾ける必要がなく、従来のセンターシャフトのような感覚で構えることができるようになったわけです。

「Square 2 Square TRI-HOTパター」の優れているところは、まだあります。フェース面には、約1万5000回のシミュレーションと72種類のプロトタイプ製作により新たに開発されたAi-DUAL・インサートを搭載していますが、これもパフォーマンスに大きく貢献してくれます。
Ai-DUAL・インサートは、DUALという言葉からわかるように、ボールを打つ側に柔らかいウレタン樹脂、内側に硬いウレタン樹脂を配置した2層構造をしており、2つのウレタン樹脂の境目部分は、複雑に曲がりくねった形状となっています。これはもちろんAIが設計したもので、Ai-ONE・インサートのような、どこで打ってもボールスピードが大きくバラつかない性能を追求した結果です。

ただし、今回、Ai-DUAL・インサートを開発するにあたって、AIに与えられた課題はそれだけではありません。オデッセイでは、一般的にボールがフェースの上側に当たると順回転、下側に当たるとバックスピンが入り、それによってボールの転がる距離も変わってしまうことに着目。フェースのどこに当たっても安定して順回転が入るような設計も、AIに指示しました。
完成したAi-DUAL・インサートは、フェースの上下方向など、ヒットした場所に関わらず、安定して順回転もかかるようになっています。この順回転により、ボールは傾斜や芝目などの影響をあまり受けることなく、狙った方向に転がっていき、止まる範囲も非常に狭いものとなります。

また、Ai-DUAL・インサートに新たに採用された溝、F.R.D (Forward Roll Design)グルーブも転がりの良さに繋がっています。特徴は溝の形状で、Ai-ONE・インサートの波のような形ではなく、直角三角形の窪みが連なっているような独特の断面となっています。ボールが当たる斜辺部分は、垂直方向に対して19度の角度で飛球線方向の斜め上を向いており、これによって、かつてのマイクロヒンジ・インサートのような効果を発揮します。Ai-DUAL・インサートは、まさに「いいとこどり」のインサートです。

加えて、Ai-DUAL・インサートはウレタン樹脂のみでつくられているため、「ホワイト・ホットインサートより硬い」「音が高い」といった声もあるAi-ONE・インサートより、打感も打音もホワイト・ホットインサートに近いものになっています。この打感、打音には、先述のF.R.Dグルーブも関係しており、心地良いフィーリングをもたらす一助となっています。
Ai-DUAL・インサートでは、ソール側にも注目です。Ai-ONE・インサートでは、透明なポリカーボネート製の窓からAIが設計した複雑な形状を覗くことができましたが、「Square 2 Square TRI-HOTパター」では、インサート下部がソールと同じ面を形成しているため、より直接的にAIが設計した形状を見ることができます。

「Square 2 Square TRI-HOTパター」では、インサートだけでなく、アライメントにも新しいスタイルが採用されています。シャフト装着位置とフェース面の間に描かれた白い十字形のものがそれで、ニュー・クロスヘアーアライメントと名づけられています。十字形は、レーダーやスコープなどにも利用されているように、照準を合わせるものとして適しており、ボールを正確な位置にセットすることなどに役立ちます。

「Square 2 Square TRI-HOTパター」のラインアップには、34インチモデルとしてツノ型の#7、黒と赤のストライプでできたアライメントを持つJAILBIRD、歴代のモデルのなかでも人気の高いマレットであるROSSIEの3種類があり、さらにJAILBIRDのヘッドで38インチのパター長さにしたCRUISERタイプも用意されています。

これらのヘッドに装着されているのは、トルクが少なく、パター全体の慣性モーメントも高めてくれるSTROKE LABシャフトで、カラーはブラック。重量は34インチモデルが120g台で、38インチモデルは140g台です。また、「Square 2 Square TRI-HOTパター」はカスタムにも対応しており、左用もカスタムで#7のみ、購入が可能です。発売は11月7日(金)予定となっています。お楽しみに。
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